デパスが向精神薬指定されて個人輸入禁止になってから、「デパスの代わりになる」という謳い文句でじわじわと評判が広まっているバスパー。
睡眠薬や抗うつ剤をネットで購入している人が期待を込めて購入するケースが多いようです。
では実際に使ってみた人は、代替薬としての効果を実感できているのでしょうか?
バスパーについてもっと詳しく知り、睡眠薬として・デパスの代わりとしてうまく活用していく方法を探りましょう。
バスパーのジェネリック・バスピン
バスパーおよび、ジェネリック医薬品(後発薬)・バスピンの主成分は「ブスピロン」。非ベンゾジアゼピン系に分類されています。
特徴としては、
有効性に関してはベンゾジアゼピン系抗不安薬に比べて効果がマイルドで、効果発現が遅い。
(※昭和大学薬学雑誌「抗不安薬の効用と限界」)
簡単にいうと、「ゆっくり効いて副作用が少ない」ということ。
薬は飲みたいけどできるだけ安全な方がいい、と考える人にはピッタリと言えそうです。
ただ、ベンゾジアゼピン系のデパスは効きが早いのがメリットなので、デパスの代わりに使えるという点では疑問を持たざるを得ません。
抗うつ剤?睡眠薬?バスパー(バスピン)の効果
デパスと同じように、バスパー(バスピン)には抗うつ剤と睡眠薬、2通りの使い方があります。
・2週間~3ヵ月ほどの継続服用によって効果が感じられる
・5mg×一日2~3回を服用(上限は60mg/日)
【睡眠薬として】
・1回10ミリ~を就寝30分以上前に服用
・6~7時間ほど作用が持続するので睡眠時間に適している
具体的には、幸せホルモンともいわれるセロトニンの作用を増強して興奮や不安を抑制する働きがあります。
抗うつ作用に優れているバスパーですが、不安を和らげて入眠へと導くという点で睡眠薬としても用いることができるのです。
半減期(成分の血中濃度が半分に減るまでの時間。作用時間の目安)は6時間。
抗うつ剤としての効果を求める際は、一日に2~3回服用することで血中濃度を維持する必要があります。
睡眠薬としては短時間型に分類され、入眠障害だけでなく中途覚醒や早朝覚醒の人にもおすすめ。10mgで入眠作用が弱く感じる場合には、少しずつ増量して自分に合った量を探っていきましょう。
バスパー(バスピン)の副作用とは
副作用が軽減されていると言ってもどんな医薬品にも懸念される症状はあり、バスパーも例外ではありません。
・頭痛
・吐き気
・下痢、腹痛
などが、注意すべき副作用として挙げられます。
また併用禁止薬の確認も忘れずに。
・モノアミン酸化酵素阻害薬(抗うつ薬)
・抗ヒスタミン薬(アレルギー薬、風邪薬)
などは、お互いの作用や副作用を強める恐れがあり非常に危険。
妊娠中・授乳中の女性や高齢者、肝疾患のある人も服用禁止です。
バスパーは日本では承認されていないので、服用は自己責任。気になる症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
デパスの代替薬としてどう使える?
バスパーとデパスが似ている点は、
・不安や緊張を抑える
・半減期6時間
です。
抗うつ剤としては、ベンゾジアゼピン系のデパスほど抗うつ作用が強いとは言えません。デパスのようにはっきりとした効果を期待してバスパーを服用すると、「まったく効いてこない」という結果になりかねません。
睡眠薬としては、作用発現までが30分~1時間ほどで作用持続が6時間ほどという点でデパスと同じような効果が得られます。
つまり、デパスを睡眠薬として使っていた人は代わりにバスパー(バスピン)でもOK。
「バスパー=デパスの代替薬」とすべての人には言えませんが、不眠症で睡眠薬が必要な人にとっては当てはまるということですね。